足底筋膜炎とは?
朝起きて最初の一歩で、かかとにズキッと鋭い痛みを感じたことはありませんか?
これは「足底筋膜炎」と呼ばれる症状で、足の裏にある「足底筋膜」という薄い膜状の組織が炎症を起こすことによって生じます。かかとから足指の付け根にかけて伸びるこの組織が硬くなり、歩行時に強い負担がかかることで痛みが発生します。
特に朝の一歩目や、長時間座ったあとに立ち上がる時に強く痛みが出ることが多いのが特徴です。
この痛みの一因として注目されているのが、ふくらはぎの奥にある「ヒラメ筋」の緊張です。
ヒラメ筋が硬くなることでアキレス腱が引っ張られ、その緊張が足底筋膜にまで影響を与えるのです。
ヒラメ筋をほぐすセルフマッサージ法
▶︎ ステップ1:体勢を整える
まずは床に座り、マッサージしたい足を反対の太ももに乗せます。リラックスした姿勢を保ちましょう。
▶︎ ステップ2:ヒラメ筋を探す
親指を使って、アキレス腱のすぐ上からふくらはぎの中央部分までをゆっくり押していきます。皮膚の奥にある、少し硬めの筋肉がヒラメ筋です。
▶︎ ステップ3:圧迫マッサージ
下から上に向かって5ヶ所程度に分け、各ポイントを約5秒間ずつ優しく押します。
痛気持ちいい程度の圧で行うのがポイント。強く押しすぎると筋肉を傷める恐れがあるので注意しましょう。
ヒラメ筋に効くストレッチ法
▶︎ 通常のストレッチとの違い
よく知られている「ふくらはぎのストレッチ」は表層の腓腹筋には効きますが、ヒラメ筋には届きにくいという問題があります。
そこで、ヒラメ筋を狙ってしっかり伸ばすには、以下のような工夫が必要です。
▶︎ ステップ1:壁に手をつく
両足を前後に開き、壁に手を当てて体を支えます。後ろ足のかかとはしっかりと床につけましょう。
▶︎ ステップ2:前足の膝を深く曲げる
前に出した足の膝を深く曲げていきます。この動きで体が自然と前に倒れ、ふくらはぎがストレッチされます。
▶︎ ステップ3:後ろ足の膝も少し曲げる
ここがポイント!
後ろ足の膝を軽く曲げることで、腓腹筋ではなくヒラメ筋にストレッチが届きます。
この姿勢を30秒ほどキープしましょう。左右交互に行うと効果的です。
組み合わせることで得られる効果
マッサージでヒラメ筋を柔らかくし、ストレッチでしっかりと伸ばすことで、アキレス腱や足底筋膜への過剰な負担を軽減することができます。
結果として、朝のかかとの痛みや、立ち上がり時の鋭い痛みが徐々に軽減されていくことが期待できます。
足底筋膜炎は、多くの人が悩まされる足のトラブルのひとつです。
今回ご紹介したヒラメ筋へのアプローチは、簡単に自宅でできるセルフケアとして非常におすすめです。
「朝の一歩目が痛い」「長時間座った後がつらい」と感じる方は、ぜひ今日からヒラメ筋のマッサージとストレッチを始めてみてください。
毎日の小さな積み重ねが、足元からあなたの健康を支えてくれます。
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